このページを読むとわかる事
・現在進行形の使い方は主に2つ
①近接未来(すでに確定した直近の予定)
②今、現在起こっていること
・状態動詞に進行形は使えない!
進行形がTOEICで狙われる!
TOEICの試験問題を解いていて気づいたのですが、 現在進行形に関しての問題が多いですね。
特に、ひっかけ問題のような形のものがpart1の写真描写問題で狙われます。例えば、女性が眼鏡をかけて本を読んでいる写真があって、次のような文が出ます。
(A)She’s putting on glasses.
(B)She’s looking at a book.
(C)She’s folding a chair.
(D)She’s reaching into a bag.
(アルク出版 “TOEICテスト非公式問題集至高の400問” )
CとDはここでは言及していないため論外として、正解は1と2で悩むところですが、正解は2番です。
現在進行形は中学の最初の方で習う単元なので、簡単な内容! と胸を張るのも結構ですが、突き詰めると意外と難しい内容です。 (中学の段階ではこの辺をすっ飛ばして教えています)。
簡単! と自信を持っている方ももう一度ここで現在進行形を復習してみま しょう。
進行形で間違えやすい状態動詞と動作動詞
これを理解するためには状態動詞と動作動詞という2つの動詞の違いを理解する必要があります。
先ほどの問題で出てきたput on ~は身に着けているという状態を表す「状態動詞」ではなく、身に着けようとしている動作自体を表す「動作動詞」なのです。なので、女性がすでに眼鏡をかけて、本を読んでいる描写なら不正解です。
しかし、まさにいま眼鏡をかけようとしている女性が移っていて、それに対する描写文が「she is putting on glasses」なら正解です。
これが今ちょうど本を開いたところで「さてさて、メガネをかけましょうかね」って感じでメガネを手に取ったところの絵ならshe is putting onが適切。
しかし、眼鏡をかけている状態ならput onではなく、wearを使うべきです。
wearはput onとは違い状態動詞と呼ばれる動詞で「装着している状態」を表す動詞です。そのため、動作を伴わないため進行形にはできません。
現在進行形は「今、まさに~している最中」といったニュアンスが強いですが、普段からかけているメガネに対して「今、まさにメガネをかけている!」と強調するのは不自然ですよね。
状態動詞と動作動詞を見極めるポイントは動作が具体的にイメージできるかどうかです。また、ONとOFFの切り替えができるかどうかといった視点で考えてみるのも良いでしょう。
例えば、「run」。これは走るという動作が具体的にイメージできるし、走るのをやめたり、再開したりON、OFFがはっきりしていますよね。そのため動作動詞です。しかし、knowという動詞は「知っている」という動作が具体的にイメージできません。そのため状態動詞と判断できます。
他にも状態動詞にはlive、know, understandなどがあります。これらの動詞を進行形にして使わないように注意しましょう。
進行形にできない動詞(状態動詞)
like (好き)
hate (嫌い、憎む)
need (必要とする)
know (知っている)
remember (覚えている)
resemble (似ている)
belong (属している)
own (所有している、持っている)
などなど。。。
しかし、ここまでは、正直いって高校で習うレベルです。状態動詞は進行形にできない、と。
でも、ネイティブと話していると、状態動詞でも進行形にして使っていることがあります。では、進行形とはどんなニュアンスを持つ文法なのでしょうか?
少し高レベルになりますが、これが理解できるとネイティブとの会話も楽しくなりますし、表現の幅が広がりますよ!
学校では教えない現在進行形の使い方
この使い方を理解するためには現在形との違いを明確にする必要が あります。
現在形は少し前から続いており、 今も今後も続くであろう状態や動作について用います。例えば、
she lives in California.
と言ったら彼女は今、カリフォルニアに住んでいるし、 今後もカリフォルニアに住み続けるであろうことを示しています。 つまり、当面の引っ越しの予定はないということ。
しかし、
she is living in California.
と言えば何らかの理由で彼女は期間限定で今カリフォルニアに住ん でいます。という意味になります。つまり、遅かれ早かれじきにに引っ越すということ。
日本語に直すと両方「彼女はカリフォルニアに住んでいます」 と訳されますが、かなり受け取り方が違いますよね。
このような違いから現在形は面で、 現在進行形は点で表すと言われます。

ちなみに、余談ですが、このような理由から、過去もそうであったし、今も、 これからもずっとそうであろう状態や動作には進行形は用いません 。
これを英語の教科書などでは「不変の真理」と難しそうに書いてありますが、どうってことはありません。
そんなの決まってるやん!と思える事柄はすべて不変の真理です。そのため科学的な事柄を言い表すときに多いでしょう。
例えば
Water boils at 100℃. (水は100℃で沸騰します)
The sun rises in the east. (太陽は東から昇ります)
などです。
現在進行形の使い方 今、起こっている状況、動作
・現在進行形は現在のある一点のみを表す→「期間限定」というニュアンスがある
・不変の真理には現在形を用いる
「彼女はカリフォルニアに住んでいます」の例でお話ししたように、彼女がずっと当面の間はカリフォルニアに住み続けるのか、それともじきに引っ越すことが確定しているので今は期間限定で住んでいるのか、によって受け手の印象は変わりますよね。
日本語に直せば両方「彼女はカリフォルニアに住んでいます」と片付けられてしまう英文もネイティブはこんなに違った意味で使い分けているんです。
このような文法の違いはまだたくさんあるので、自分で調べて勉強してみるのも面白いですね!