・スピードラーニングを120%使いこなすための方法
・スピードラーニングは聞き流すだけじゃもったいない。あらゆる手段を駆使して使いこなせ!
スピードラーニングは値段もそこそこするため、ただ単に言われたように聞き流すだけではもったいないです。確実に元が取れません。
そこでスピードラーニング歴10年、TOEIC855点の私が、スピードラーニングを120%使いこなすための方法をご紹介します。
倍速で聞く
スピードラーニングは収録音声が遅すぎます。
TOEICや大学入試センター試験のリスニングの方がもっと早いです。当然、ネイティブと会話しようと思えばさらに早くなります。
そのため、スピードラーニングの音声が100%と完璧に聞き取れるようになったからと言って安心していると、テストで痛い目にあいます。当然、外国人を目の前にした時も同じです。そもそも、スピードラーニングが聞き取れるのは何度も同じ文章を聞いているからというアドバンテージがありますし。
そこで私は常にスピードラーニングを1.2倍もしくは1.5倍速で聞いています。
TOEICのリスニングテストに対応しようと思えば1.2倍速は必須です。1.5倍になるとリスニング試験では出会わないような高速になりますし、ネイティブの喋り方としても不自然なくらいになります。しかし、その分英語の試験会場ではリスニング音声がスローモーションに聞こえるのでメリットがあります。
スピードラーニングを倍速で聞いていない人は損してますよ!
音読
音読も英語で重要となる品詞感覚を身に着けるのに最適です。
ある名門大学の英語系の学部の面接試験では音読を課すそうですが、これは音読させることでその人がどの程度品詞感覚があるか見抜けるからです。
英語ができない人は目に飛び込んできた英単語を発音するのに精いっぱいになりますから、まったく発音に抑揚がありません。いわゆる棒読みですね。
しかし、品詞感覚が身についていてどこまでが主語でどれが動詞、されにその文が何文型かまで理解している人であれば、初見の文章でも瞬時に文構造を理解し、しっかりと抑揚をつけて読むことができます。
とはいっても、どのように発音したらいいのか、どのように抑揚を付けたらいいのか、お手本がなければわかりませんよね。
そこで手助けとなるのが聞き流し教材です。聞き流し教材では音読の台本となるスクリプトが付いているのに加え、お手本となる音声も付いてきます。そこでどんな場面なのか、その人物はいまどんな心情なのか、想像しながら音読してみましょう。
でも、これってエッセイやニュース記事であれば問題ないですが、聞き流し教材で出てくるような対話文なら恥ずかしいですよね。しかし、役者顔負けの心のこもった英語を喋ればしゃべるほど効果はあります。そのため東進の英語教師安河内先生はこの勉強法を「弦の恩返し勉強法」と名付けていました。決して覗かれてはなりませんぞ!
時間を測って音読するのが重要
会話文やスピーチに限らず、時間を測って音読するのは有効です。
例えば10秒で終了する音声があったとしましょう。そうしたらその音声をしっかり聞いて、きっちり10秒で音読を終えられるようにします。早すぎても遅すぎてもダメです。このきっかり10秒というのが重要です。
これは英語特有のリズムを習得するのに最適な練習方法です。音読に10秒以上かかってしまえば、まだ品詞感覚が身についてなく、口ごもっている可能性がありますし、10秒以内で読み終えてしまったなら無駄に早口で、抑揚がない喋り方だということになります。日本語だって強調したいことを話すときは少し声のトーンがあがり、ゆっくりになりますよね?それが英語でもできるように意識してみてください。
シャドーイング
シャドーイングとは音声を聞きながらその後について音読する方法です。
音に対して陰(shadow)のように付きまとって音読する方法からこの名前が付けられています。
シャドーイングにはスクリプト(台本)を見ながらするものと、見ないでするものがありますが、正式には見ないで音読方法がシャドーイングと言えるでしょう。
参考動画
サッカーの本田圭佑選手もこのようにシャドーイングに取り組んでいるようです。
全然音読できていないじゃないか!と思われる方もいらっしゃるでしょうが、最初はこんなもんです。
まずはゆっくりとした音声のスピードでもいいので、着実にシャドーイングの練習をしていきましょう。
シャドーイングでは以下に挙げるような効果が期待できます。
シャドーイングの効果① リスニング能力向上
台本を見ずに耳から入った文章や単語を聞き取り、そのまま発音するのですからまずは聞き取れなくては話になりません。
そのためシャドーイングをする際はある程度リスニング能力があることが前提です。難易度が高すぎる、自信がないという方は音声の一発目からシャドーイングするのではなく、まずは1~2回しっかりと聞き、内容を把握しましょう。内容をある程度把握して、どのような文章か理解できた状態でシャドーイングすると案外イケるもんですよ!
このようにシャドーイングをする前や後の答え合わせで音声を慎重に効くことがそのままリスニングの練習になります。逆にシャドーイングという行為自体はそこまでリスニング能力の向上の役立たないかもしれません。シャドーイング中は自分の声で音声が聞き取りずらいですし、シャドーイングの場合、聞くというよりも話す方に重点を置くべきです。
シャドーイングの効果② 流ちょうな発音の習得
英語にはリンキングやリエゾンと呼ばれる音の合成や連接があります。
例えば野球の1アウトを「ワンアウト」ではなく「ワンナウト」と読むのが良い例です。
これは何も英語特有の現象ではなく、日本語で洗濯機を「せんたくき」ではなく「せんたっき」と発音するのも同様です。
シャドーイングでは決まった量の文章を決まった時間内に読み切らなくては音声についていけなくなります。だからリンキングを無視したカタカナ英語では完遂するのは難しいです。いわば音読のタイムアタックなので、音声のスピードについて音読しようとすると自然にリンキングやリエゾン用いた流ちょうな英語発音が習得できます。
シャドーイングの効果③ 品詞感覚の習得
シャドーイングでは次から次に単語が流れてくるため聞こえてきた単語をそのまま一語ずつ発音するという形式では確実についていけません。というか聞き取れない単語が出てくるはずです。
そのため、英語をカタマリで理解し、そのカタマリ毎に音読するという作戦が有効です。具体的に例を見ましょう。この動画をご覧ください。これはシャドーイング初級編の動画で音声もかなりゆっくり目のペースで読み上げてあるのでとっつきやすいはずです。
この動画の冒頭は次のように始まります。
Food halls, where different food sellers gather in one place, are becoming popular in New York City.
(ニューヨークでは異なる飲食店が一か所に集まっているフードホールが人気になりつつある)
この分をシャドーイングしようとする際に単語1つ1つに着目して
food(フード) / halls(ホールス) / where(ウェア) / different(ディファレント)~
と発声していくのは賢くありません。自分が「フード」と発音している間に次の単語が来て聞き取れないし、何より単語単独での意味にしか着目していないので完遂したとしても文章の意味が入ってきません。
そのため、シャドーイングしつつ文章の内容も理解できるように、英語のカタマリを意識して音読しましょう。例えば、このように
Food halls(フードホールス) where different food sellers(ディファレントフードセラース) / gather in one place(ギャダーインワンプレイス) ~
のように。
ちなみに、一区切り目はコンマ、2区切り目はここまでが主語だから、3区切り目は動詞とそれを修飾する副詞句(前置詞+名詞)だから。という理由で区切ってあります。このように意味のカタマリ毎に区切って、そこまでの音声を聞くだけ。後から音声に追いつくように少し早口で音読できるようになるのが理想です。
ちなみにこのように意味のカタマリ毎に英語を録音、日本語訳した聞き流し教材は「スーパーエルマー」として販売されており、その方式「SIM同時通訳方式」は特許を取っているようですので、このような品詞感覚や意味のカタマリの感覚を身に着ける聞き流し教材ならスーパーエルマー一択です!
いかがでしょうか。
私はこのような勉強法を駆使して、完全に独学(英語教室や塾に通うことなく)でTOEICの点数を上げました。
中でも最後に紹介したシャドーイングはかなりオススメなのでぜひチャレンジしてみてください!