中学生でonという前置詞を習うときほとんどの人が「〜の上に」と習ったのではないでしょうか?確かにその意味もありますし、否定はしませんが、本当のコアとなる意味は「〜の上に」ではないのです。本当の意味を知って上手に使いこなしましょう。
onの本当の意味は「接している」
さて、もったいぶらずに結論から話しますが、onのコアとなる意味は「接している」です。
例えば、TOEICのpart1(写真を見て正しい描写を選ぶ問題)では、このような表現が頻出します。
A clock is hanging on the wall. (時計が壁にかかっている)
a clock is hanging on the wall.
これで、「onの意味は『〜の上に』。壁に掛かっている時計は上じゃないから、間違い!」と判断してしまう人が多いです。非常にもったいない。
繰り返しますが、onの意味は「接している」です。方向が上であろうが、横であろうが、下であろうがonは使えるのです。
語源は電気のスイッチから
onが接しているという意味を持つようになった語源はスイッチです。
スイッチは中に金属製の板が2枚入っており、それが触れ合うと通電しスイッチが入ります。そういうわけでスイッチを付けることを「スイッチオン」というのです。逆にスイッチを切ることは「スイッチオフ」といいますよね。つまり、offのコアとなる意味はonの逆、「接してない(=離れている)」です。
スイッチの仕組み。http://dende777.fc2web.com/ziten/34sw/34sw.htmlより
on the wallとoff the wall
ここでいうwallとは文字通り「壁」のことです。
転じてoff the wallは「壁に添っていない人=風変わりな人」という文脈で用いられることがあります。
日本語でも「敷かれたレールの上を行く」なんて言葉がありますが、英語ではレールではなく、壁を用いるようです。
つまり、敷かれたレールの上をいくのはon the rail(ルール通りの人)、敷かれたレールの上を行かない人はoff the rail(ルール通りでなく、風変わりな人)といった意味になりますね。
ちなみにですが、マイケルジャクソンの曲にoff the wallという曲があります。ルールに縛られるようなことは辞めて、自由に、ときには風変わりに(=off the wall)に生きようぜ!といったメッセージのある曲です。
この動画では”Live your life off the wall”を「殻を破ろう」と訳していますね。
今回はonとoffの本当の意味について紹介しました。ためになればコメントやSNSでシェアしてくださると励みになります。ここまで読んでいただきありがとうございました。