前回の記事で聞き流しの効果について解説しましたが、ネットで「聞き流し 効果」などで検索するとどうも否定的な評価が多いようです。
某スピード○ーニングの口コミサイトでも「聞くだけで喋れるようになるわけではありません!」といった評価が大半です。
しかし、私から言わせてもらうと、当たり前やん。です。
聞くだけでペラペラになるほど甘い世界じゃないし、聞くだけでペラペラになってたら英語ができることで活躍している人や今こうやって記事を書いている僕の商売は上がったりですよ(笑)
しかし、やはり某スピード○ーニングを10年近く続けている私から言わせてもらえば聞き流しはそれなりに効果はあります!
しかし、もちろん聞くだけではダメです。そこで今回は聞くだけで教材の本当に効果的な使い方をご紹介します。
そもそもの注意点
私は聞き流しを10年以上続けています。特に中高生の頃は勉強しながら聞くというのが習慣になってたので10時間勉強したら10時間聞いているくらいの勢いでした。
そのためとりあえず聞き流し教材を試してみて半年くらい様子を見てみようという方には参考にならないかもしれません。
また、どう考えても「聞くだけで喋れるようになる」はいい加減すぎます。
スピードラーニングも誇大広告として問題になっているようです。(実際にグーグルで「スピードラーニング 誇大広告」と検索すると11.900件がヒットします。5月6日現在)
また、これはスピードラーニングに限ったことじゃないので、ここがアウトなら他のいろんな教材もアウトでしょうね。
しかし、聞き流し教材がすべて意味のないものかと言われれば絶対にそんな事ないと思うんです。ここで私が勧める効果的な方法を伝授します!
聞き流し教材のメリット
勉強時間を別に確保する必要がない
「聞き流し」ですので家事をしながら、通勤時間になど勉強時間を確保することなく続けることができます。
しかし、後から補足するようにこれではあまり効果的な使い方とは言えません。英語の周波数に慣れる事くらいはできると思います。英語の周波数って何?という方はこちらの記事をご覧ください。
実際の場面に則した英会話が学べる
ビジネスでの英会話、
聞き流し教材のデメリット
音が聞き取れるのと英語が理解できるのは違う
聞き流しでリスニングの点数が上がると思っている方が多いようですが、それはあくまで聞こえてくる英語のスクリプト(実際に文字で起こした文章のこと)が頭の中に浮かんで理解できた場合の話です。
例えば
I am a physician.
という文章があったとします。
これを音で聞いたときまず第一の関門はphysicianが聞こえるかです。
もし、あなたがphysicianという単語を知らない場合、この単語が聞き取れる可能性は低いです。人間聞いたことがない単語は聞き取りにくくなっているからです。
先日、菅官房長官が「新しい年号は”令和“であります」と言ったとき、皆さん「ヘイワ、エイワ?なんて言った?」ってなりませんでした?あの現象です。初めて聞く単語はなんと言ったかわからないんです。あの時は「レイワ」と言ってから感じを見せるまでに少し間がありましたからね、漢字を見て「あーレイワか!」となった人が多いと思います。

第二の関門は単語力です。
「どうやら”フィジシアン”と言ったらしい。ところでフィジシアンってなんだ?」となってしまえば、テストの点数は取れなくなってしまいます。
聞き流し教材は第一の関門を突破する力をくれます。
英語の周波数に慣れて微妙な音が聞き取れるようになるからです。しかし、第二の関門を突破する力は与えてくれません。ここはあなたの単語力次第ですから、聞き流し教材に頼るのは無理があります。
ちなみにphysicianは内科医という意味です。
応用できないと喋れない
さて、努力の結果流れる英文が寸分の狂いもなく聞き取れるようになったとしましょう。
でも、これではただ聞き取れるだけで喋れるようにはなりません。英文構造を理解してそれを応用できるだけの力が必要です。
例えば、「私は日本人です」と英語で言えますか?と言ったら多くの人が
“I am a Japanese.”と言えると思います。
しかし、「私は内科医です」と言えますか?と聞いたらどうでしょう?
また、ここでも2つの関門があるように思えます。
まず1つ目は内科医という英単語を知っているかです。幸い、ここまで読んだ読者の方は先程の例で内科医という単語を覚えていると思うので、第一関門は突破です。
さて、問題は第二関門。
内科医という単語を知っていても、それをどのタイミングで言ったらいいかが問題です。
ここで、ある程度文構造がわかっている人なら、こう考えます。
- 「私は日本人です」を「私は内科医です」に言い換えるので、日本人と内科医を交換すればいい。
- I am a Japanese.の日本人に当たるところはJapaneseだから、これを内科医を表す単語physicianと入れ替えよう。
- I am a physician.←完成!
文構造がわかっていれば、このような交換作業ができるんです。英語を喋れるようになる上でこの交換作業ができることは一番重要だと考えています。
だから、聞きまくってできるだけ多くの構文に触れるのが有効なんです。構文に触れたらその構文をいかに理解できているか、暗記しているかが勝負の分かれ目です。
ここでは、I am a Japanese.という第二文型が構文と呼ばれるものです。
聞き流し教材を活用するための勉強法
ここまでお話ししてきたように聞き流すだけでは喋れるようにはなりません。聞き流し教材を活用するために勉強法をご紹介します。
スクリプトを活用する
まずスクリプトを見てそれぞれの構文を理解しましょう。英会話程度だとそんなに難しい構文はないはずです。
構文や文章構造を把握、理解する
スクリプトの英文を見て、どこに動詞があるか、どこまでが主語か、第何文型か、など把握しましょう。
音読の時間を測る
60秒で終わるテープがあれば、それを60秒で音読できるように練習します。60秒より遅くても早くてもダメです。きっちり60秒を狙って音読する練習をしましょう。そうすることによって英語独特のリズムを理解します。
ここで構文が理解できておらずただ目に入った英単語を発音しているだけだと60秒以上になるでしょう。また、知らない単語があって口ごもるようならやり直しです。
テープのスピードを上げる
私はスピードラーニングしかやっていませんが、とにかくスピードが遅い!
あれでは実際の場面ではやっていけません。TOEICやセンター試験のリスニング試験だってあれより早いですから。そのため再生ソフトやアプリの設定を活用して、1.25倍速や1.5倍速で聞きましょう。そしてこの速度で音読できるようになれば完璧です!
単語を覚える
これは先ほどの例そのまんまです。内科医という単語を知らずに「私は内科医です」とは言えません。
聞き流しに最適な教材を紹介
スクリプトを見て分構造の把握、単語の暗記、音読といったプロセスが重要なのでそもそも聞き流しと言っていいか怪しいところですが、自分が提案する聞き流しに最適な教材をご紹介します。
最強の無料教材「TED talks」
無料教材ならTED Talksが最強です。
これは著名人2~20分程度のスピーチを聞けるサイトですが英語のスクリプトもちゃんと用意されています。しかも、カラオケのように今どこを喋っているかハイライトで追ってくれるので発音の確認ができたり、ついていけなくなったりする心配がありません。
中には日本語の対訳がついているものもあるので内容理解できなくても心配ありません。
以下に簡単に使い方を示します。


Native English
スピードラーニングが大当たりしてから各社が聞き流し教材市場に参入しました。
ここで私が「おっ、コレええやん!」と思ったのが、このNative Englishです。
スピードラーニングは話す速度が遅いのが問題だったのですが、これは2段階の速度が両方録音してあるので問題ありません。また、速い速度のあとに遅い速度が録音されているので遅いバージョンを聞いたときはスピードの遅さにびっくりするはずです。この感覚が大事で速さに慣れてしまえばテストで「速すぎて聞き取れなかった」という言い訳がなくなります。 また、当然レストランでの英会話や空港での英会話など場面に応じた会話が録音されています。TED Talksのようなスピーチよりはより実践的な内容と言えるでしょう。
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いかがでしたでしょうか?
聞き流すだけでペラペラになるを真に受けて聞き流すだけでは一生リスニングの点数も上がりませんし、喋れるようにはなりません。
もちろん「聞き流すだけ」を謳っている教材会社の誇大広告も悪いんですが、いまいち活用できていないユーザーももったいないと感じています。しっかりと効果的な活用方法を身に着けて力をつけていきたいですね!